東京高裁平成20年11月18日判例タイムズ1301号307頁(公判前整理手続後の訴因変更の可否及びその基準)

1 はじめに

 本判例は、公判前整理手続において争点となっていなかった事項に関し,公判で証人尋問等を行った結果明らかとなった事実関係に基づいて,訴因を変更する必要が生じたものであり,仮に許可したとしても,必要となる追加的証拠調べはかなり限定されていて,審理計画を大幅に変更しなければならなくなるようなものではなかったなど判示の事情の下においては,公判前整理手続を経た後の公判審理の段階でされた訴因変更請求が許されるとした事例判決です。

2 前提となる知識

刑訴法312条1項
裁判所は、検察官の請求があるときは、公訴事実の同一性を害しない限度において、起訴状に記載された訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許さなければならない。
刑訴法316条の2【公判前整理手続の決定と方法】
①裁判所は、充実した公判の審理を継続的、計画的かつ迅速に行うため必要があると認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、第1回公判期日前に、決定で、事件の争点及び証拠を整理するための公判準備として、事件を公判前整理手続に付することができる。
②前項の決定又は同項の請求を却下する決定をするには、裁判所の規則の定めるところにより、あらかじめ、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。
③公判前整理手続は、この款に定めるところにより、訴訟関係人を出頭させて陳述させ、又は訴訟関係人に書面を提出させる方法により、行うものとする。
刑訴法316条の5柱書及び第2号【公判前整理手続の内容】
公判前整理手続においては、次に掲げる事項を行うことができる。
①略
②訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許すこと。
③以下略
刑訴法316条の32【整理手続終了後の証拠調べ請求の制限】
①公判前整理手続又は期日間整理手続に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、第298条第1項の規定にかかわらず、やむを得ない事由によつて公判前整理手続又は期日間整理手続において請求することができなかつたものを除き、当該公判前整理手続又は期日間整理手続が終わつた後には、証拠調べを請求することができない。
②前項の規定は、裁判所が、必要と認めるときに、職権で証拠調べをすることを妨げるものではない。

3 問題の所在(判例タイムズ1301号307頁)

 「公判前整理手続を経た後の訴訟活動に関しては,新たな証拠調べ請求の制限に関する規定はあるものの(刑訴法316条の32),主張制限等に関する規定はない。立案担当者の解説によれば,公判前整理手続の趣旨・目的やその実効性担保のための諸規定に照らせば,公判前整理手続終了後の主張の変更等は本来許されないことであり,これを差し控えるべき義務があるが,その義務を担保するための主張制限の制度が設けられなかったにすぎないと考えるベきであるとされている(辻裕教「刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成16年法律第62号)について(2)」曹時57巻8号112頁以下)。そうすると,訴因変更についても,公判前整理手続の争点整理・計画審理の観点から,かなり制約を受けることになると考えられる(角田正紀ほか『裁判員制度の下における大型否認事件の審理の在り方』99頁)。本判決は,本件では,公判前整理手続で争点化されていない事項について公判段階になって事実が判明したということや訴因変更を許した場合に必要となる追加的な立証の程度等を考慮して,本件訴因変更が許されるとした。」

4 判旨

 「論旨は,要するに,本件における公判前整理手続の経過及び公判の審理状況,検察官の訴訟活動等に照らすと,検察官立証が終了して被告人質問に入る直前の段階となった原審第4回公判期日終了後に検察官がした訴因変更請求は,権利の濫用に該当して許されないのに,これを許可した原審には判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反がある,というのである。
1 そこで記録を調査して検討すると,本件の審理経過等は,以下のとおりである。
 平成19年1月30日に起訴された本件公訴事実中,業務上過失致死に関する事実(訴因変更前のもの)の要旨は,「被告人は,平成18年12月13日午前1時27分ころ,業務として普通乗用自動車を運転し,東京都世田谷区成城3丁目18番先道路を狛江方面から環八通り方面に向かい進行中,進路前方を同方向に進行中の普通乗用自動車を右側から追い越した後,左方に進路変更するに当たり,前方左右を注視し,進路の安全を確認しながら左方に進路変更すべき業務上の注意義務があるのにこれを怠り,前方左右を注視せず,進路の安全確認不十分のまま漫然時速約60キロメートルで左方に進路変更した過失により,折から同車の前方を同方向に進行中のD(当時62年)運転の原動機付自転車右側部に自車左側部を衝突させて同原動機付自転車もろとも同人を路上に転倒させ,よって,同人に硬膜下血腫等の傷害を負わせ,同日午前10時10分ころ,武蔵野市内の武蔵野赤十字病院において,同人を上記傷害により死亡させた」というものである(以下,Dを「被害者」といい,その死亡原因となった衝突事故を「本件交通事故」という。)。
 本件(前記の業務上過失致死及び道路交通法違反)は,平成19年2月22日,公判前整理手続に付され,同年3月15日から同年10月29日までの間,9回にわたる公判前整理手続が実施された結果,本件の争点が「被告人が,本件交通事故を引き起こして逃走した犯人であるかどうか」であると確認されるとともに,公判の審理については,第1回ないし第3回公判期日に検察官請求証人7名の取調べ等の検察官立証が,第4回公判期日に弁護人請求証人2名の取調べ等の弁護側立証が,第5回公判期日に被告人質問が,第6回公判期日に論告弁論が,それぞれ行われる予定となった。
 なお,争点が前記のとおり整理される過程において弁護人が作成した主張予定書面には,「被害者が自損事故により自ら転倒して死亡したか,仮に追い越しを図ろうとした自動車と衝突したため転倒したとしても,被告人以外の第三者の運転する自動車と接触したため転倒したものであり,本件交通事故は被告人によるものではない」旨が記載されている。
 同年11月19日の第1回公判期日において,被告人は,被告事件に対する陳述として,本件交通事故を起こしたのは自分ではない旨述べ,弁護人は,公訴事実については被告人と同様であり無罪を主張する旨述べたが,本件交通事故を起こした運転者の過失の有無に関しては何らの主張もしなかった。そして,同期日から第3回公判期日までの間に,予定された検察官請求証人7名の取調べ等がされ,平成20年1月24日の第4回公判期日において,予定されていた弁護人請求証人のうち1名の取調べがされた(他の1名については出頭せず採用が取り消された。)が,原審は,同期日において,採否を留保していた弁護人請求証人1名の採用を決定し,次回期日に取り調べることとするとともに,当事者に対し「これまでの証拠調べの結果を踏まえた上で,本件交通事故の犯人に過失が認められるかどうかという点についても意識して立証活動をしてほしい」旨を促した。原審のこのような対応は,それまでに取り調べた目撃証人の供述等によって認められる本件交通事故の態様が,訴因変更前の公訴事実が前提としているものとは異なっている,という心証に基づくものと推測される。
 その後,検察官は,第5回公判期日前の同年2月4日,前記の公訴事実の過失内容について,「被告人は,平成18年12月13日午前1時27分ころ,業務として普通乗用自動車を運転し,東京都世田谷区成城3丁目18番先道路を狛江方面から環八通り方面に向かい進行中,進路前方を同方向に進行中のE運転の普通乗用自動車を右側から追い越す際,当時夜間であり,交通量はさほど頻繁ではなかったのに,同車が同所に至るまでの約400メートルの間,時速約30キロメートルの比較的低速度で進行していた上,自車を加速させて前記E運転車両の後方直近に接近させ,いわゆるあおり走行をしたにもかかわらず,同車が速度を上げないで前記速度のまま走行しており,同車の前方には同車が速度を上げることを困難ならしめるような車両等が走行していることもあり得たのであるから,前記E運転車両を右側から追い越して左方に進路変更するに当たり,前方左右を注視し,進路の安全を確認するはもとより,折から同車前方を同方向に進行していたD(当時62年)運転の原動機付自転車の動静を十分注視し,同原動機付自転車との間に安全な側方間隔を保持して同原動機付自転車との安全を確認した上で左方に進路変更すべき業務上の注意義務があるのにこれを怠り,前方左右及び同原動機付自転車の動静を注視せず,進路の安全を確認することもなく,同原動機付自転車との間に安全な側方間隔を保持しないまま漫然時速約60キロメートルで左方に進路変更した過失により,同原動機付自転車右側部に自車左側部を衝突させ」た,というものに変更する旨の訴因変更請求をした。
 平成20年2月6日の第5回公判期日において,前回に採用を決定した弁護人請求証人の取調べがされた後,前記の訴因変更請求について,検察官から,「前方左右を注視し,進路の安全を確認するはもとより」という部分は,前方左右を注視し,進路の安全を確認することが注意義務に含まれるという趣旨である旨の釈明がされ,他方,弁護人から,公判前整理手続を経たこの段階での訴因変更請求は攻撃防御の点から認められるべきでなく,異議があるとの意見が述べられた。
 その後,第6回公判期日までの間に,検察官及び弁護人からそれぞれ,訴因変更請求の適否とこれが許可された場合に追加的に必要となる証拠調べに関する意見書が提出された後,同月29日に打合せが行われた。原審は,打合せの席で,訴因変更は許さざるを得ないが,被告人側の防御を尽くさせる必要があるとして,検察官及び弁護人に対し同年3月6日までに過失の点の立証を検討するように促し,同日,再度の打合せを実施した後,同月10日,第6回公判期日を開いた。
 原審は,同期日において,前記の訴因変更請求の許可決定を行った。被告人及び弁護人は,変更後の訴因に対し,従前と同様,本件交通事故を起こしたのは被告人でない旨の意見を述べたものの,その際も,過失の内容については特段の主張をしなかった。その後,第7回及び第8回公判期日において,訴因変更に伴う追加的証拠調べが行われた(ただし,第8回公判期日については,当初は論告弁論が予定されていたものの,第7回公判期日に取調べを予定していた証人のうち1名が同期日に出頭しなかったために,その証人尋問をする必要が生じたものである。)が,検察官立証としては,公判前整理手続においていったん撤回された実況見分調書2通(いずれも検察官請求証人として取調べ済みの目撃者を立会人として実施された事故現場を見分したもの)の取調べ及びその真正立証のための作成者の証人尋問が,弁護側立証としては,本件交通事故ないしその前後の状況の目撃者2名(うち1名は,第3回公判期日において検察官請求証人として取調べがされた者)の証人尋問が,それぞれ実施された。
 第9回公判期日において,論告,弁論が行われたが,その際,弁護人は,本件交通事故を起こしたのは被告人ではないとの従前の主張に加え,本件交通事故を起こした自動車の運転者には,訴因変更後の公訴事実記載の各注意義務違反がない旨を具体的に主張した。
2 以上のとおりの審理経過等を踏まえて,本件の訴因変更請求が許されるかどうかを検討する。
 公判前整理手続は,当事者双方が公判においてする予定の主張を明らかにし,その証明に用いる証拠の取調べを請求し,証拠を開示し,必要に応じて主張を追加,変更するなどして,事件の争点を明らかにし,証拠を整理することによって,充実した公判の審理を継続的,計画的かつ迅速に行うことができるようにするための制度である。このような公判前整理手続の制度趣旨に照らすと,公判前整理手続を経た後の公判においては,充実した争点整理や審理計画の策定がされた趣旨を没却するような訴因変更請求は許されないものと解される。
 これを本件についてみると,公判前整理手続において確認された争点は,「被告人が,本件交通事故を引き起こして逃走した犯人であるかどうか」という点であり,本件交通事故を起こした犯人ないし被告人に業務上の注意義務違反があったかどうかという点については,弁護人において何ら具体的な主張をしていなかった。なお,弁護人は,公判前整理手続の過程において,被害者が自損事故により自ら転倒して死亡した旨を主張予定書面に記載しているものの,被害者運転の原動機付自転車(以下「被害者車両」という。)と本件交通事故を起こした自動車(以下「犯行車両」という。)が接触するという本件交通事故が発生していることを前提に,犯行車両の運転者に業務上の注意義務違反がなかった旨を具体的に主張するものではない。公訴事実の内容である過失を基礎付ける具体的事実,結果を予見して回避する義務の存在,当該義務に違反した具体的事実等に対して,弁護人において具体的な反論をしない限り,争点化されないのであって,実際にも争点とはなっていない。公判前整理手続における応訴態度からみる限り,本件交通事故が発生していることが認定されるのであれば,犯行車両の運転者に公訴事実記載の過失が認められるであろうということを暗黙のうちに前提にしていたと解さざるを得ない。検察官が訴因変更請求後に新たに請求した実況見分調書2通は,公判前整理手続において,当初請求したものの,追って撤回した証拠であって,業務上の注意義務違反の有無が争点とならなかったために,そのような整理がされたものと考えられる。
 ところが,公判において,本件交通事故の目撃者等の証拠調べをしてみると,本件交通事故の態様が,訴因変更前の公訴事実が前提としていたものとは異なることが明らかとなったため,検察官は,原審の指摘を受け,前記のとおり,訴因変更請求をした。
 そして,その段階でその訴因変更請求を許可したとしても,証拠関係は,大半が既にされた証拠調べの結果に基づくものであって,訴因変更に伴って追加的に必要とされる証拠調べは,検察官立証については前記のとおり極めて限られており,被告人の防御権を考慮して認められた弁護側立証を含めても,1期日で終了し得る程度であった。
3 以上によれば,本件は,公判前整理手続では争点とされていなかった事項に関し,公判で証人尋問等を行った結果明らかとなった事実関係に基づいて,訴因を変更する必要が生じたものであり,仮に検察官の訴因変更請求を許可したとしても,必要となる追加的証拠調べはかなり限定されていて,審理計画を大幅に変更しなければならなくなるようなものではなかったということができる。
 そうすると,本件の訴因変更請求は,公判前整理手続における充実した争点整理や審理計画の策定という趣旨を没却するようなものとはいえないし,権利濫用にも当たらないというべきである。検察官の本件の訴因変更請求を許可した原審には,判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反は認められない。
 論旨は理由がない。」

5 解説(判例タイムズ1301号307頁)

 「1 本件は,被告人が普通乗用自動車を運転し,進路前方を同方向に進行中の普通乗用自動車を右側から追い越して左方に戻る際,更にその前方を同方向に進行中の被害者運転の原動機付自転車右側部に自車左側部が衝突し,被害者の死亡を招いたが,救護義務,報告義務を怠った,という業務上過失致死,道路交通法違反の事案である。
 2 本件の訴訟手続に関して問題となったのは,公判前整理手続を経た後の公判段階でされた訴因変更手続が許されるかどうか,という点である。公判前整理手続の状況,公判において訴因変更請求がされた経緯等については,本判決に詳細に記載されているので,直接参照していただきたいが,要約すると,以下のとおりである。すなわち,本件の公判前整理手続段階では,被告人が,本件交通事故を引き起こして逃走した犯人であるかどうかだけが争点であるとされ,当初の訴因における過失内容,すなわち,同方向に進行する先行車両を追い越した後に左方ヘ進路変更をする際の前方左右の注視義務違反及び安全確認義務の有無ないし各義務違反の成否に関しては,弁護人から何らの主張もされていなかった。ところが,公判において目撃者の証人尋問等を実施したところ,本件交通事故の態様が,酒に酔った被害者が蛇行運転をして被告人車両にぶつかったというものであるのが判明したことから,検察官において,先行車両の前方に速度を上げることを困難ならしめるような車両等が走行していることを予想し得た事情を公訴事実に付加した上,前方車両を追い越した後に左方に進路変更するに当たり,前方左右を注視し,進路の安全を確認するだけでなく,被害者の原動機付自転車の動静を十分注視し,その原動機付自転車との間に安全な側方間隔を保持して同原動機付自転車との安全を確認した上で左方に進路変更すべき業務上の注意義務違反があるのにこれを怠った,という過失内容に訴因変更請求をし,原審がこれを許可した
 本判決は,公判前整理手続の制度趣旨に照らすと,公判前整理手続を経た後の公判においては,充実した争点整理や審理計画の策定がされた趣旨を没却するような訴因変更請求は許されないとした上で,本件訴因変更請求については,公判前整理手続では争点とされていなかった事項に関し,公判で証人尋問等を行った結果明らかとなった事実関係に基づいて,訴因を変更する必要が生じたものであり,仮に検察官の訴因変更請求を許可したとしても,必要となる追加的証拠調べはかなり限定されていて,審理計画を大幅に変更しなければならなくなるようなものではなかったことなどから,公判前整理手続における充実した争点整理や審理計画の策定という趣旨を没却するようなものとはいえないし,権利濫用にも当たらないとして,検察官の本件の訴因変更請求を許可した原審には,判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反は認められないとした。
 (中略)
 4 公判前整理手続を経た後の訴訟活動に関しては,新たな証拠調べ請求の制限に関する規定はあるものの(刑訴法316条の32),主張制限等に関する規定はない。立案担当者の解説によれば,公判前整理手続の趣旨・目的やその実効性担保のための諸規定に照らせば,公判前整理手続終了後の主張の変更等は本来許されないことであり,これを差し控えるべき義務があるが,その義務を担保するための主張制限の制度が設けられなかったにすぎないと考えるベきであるとされている(辻裕教「刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成16年法律第62号)について(2)」曹時57巻8号112頁以下)。そうすると,訴因変更についても,公判前整理手続の争点整理・計画審理の観点から,かなり制約を受けることになると考えられる(角田正紀ほか『裁判員制度の下における大型否認事件の審理の在り方』99頁)。本判決は,本件では,公判前整理手続で争点化されていない事項について公判段階になって事実が判明したということや訴因変更を許した場合に必要となる追加的な立証の程度等を考慮して,本件訴因変更が許されるとした。どのような場合に訴因変更請求が許されるかについては,更に裁判例の蓄積を待つ必要があるが,本判決は,公判前整理手続の終わった後の訴因変更請求が許される一事例を示したものとして,参考になるであろう。
 なお,自動二輪車,原動機付自転車や自転車等を追い越す際の自動車運転者の過失責任を否定した裁判例としては,広島高判昭43.7.19判タ225号170頁(側方間隔を1メートルとっていた事案),東京高判昭45.3.5判タ252号298頁(側方間隔を1ないし1.5メートルとっていた事案),広島高判昭46.2.25判タ260号267頁(並進中の事故),福岡高判昭47.11.13判タ288号299頁(側方間隔を約1メートルとっていた事案)等があり,これを肯定した裁判例としては,高松高判平14.8.29(公刊物未登載)等がある。本判決は,側方間隔を十分に確保して原動機付自転車を追い越した場合には,原動機付自転車が異常な運転をすることを予想し得るような事情がない限り,自動車運転者に過失が認められないとした事例としても,実務上,参考になるであろう。」

6 関連する裁判例

 福岡高裁那覇支部昭和51年4月5日判例タイムズ345号321頁・刑訴百選【11版】A18事件(訴因変更の時機的限界)があります。別記事で紹介していますので参照してください。

 https://avantgarde-lawoffice.com/archives/1661