家族に連絡が取れない!~突然の逮捕で家族が知っておくべきこと~
いつも連絡が取れる家族と突然音信不通になり、「事故に遭ったのでは」「まさか逮捕されたのでは」と不安になることがあります。
実際、医師や会社員、公務員、教員、経営者など社会的地位のある人でも、痴漢、不同意わいせつ、盗撮、などの容疑で突然逮捕されるケースはあります。初犯であっても、逮捕されればすぐに家族へ連絡できるわけではありません。
この記事では、逮捕後に家族と連絡が取れなくなる理由と、家族が取るべき対応について解説します。
逮捕されると本人から連絡はできない
逮捕されると、本人は警察署の留置施設へ収容され、スマートフォンや携帯電話は警察が保管します。そのため、電話やLINE、メールなどで家族へ連絡することはできません。
また、逮捕から検察官への送致、勾留請求までの約72時間は、取調べが集中する重要な期間です。この間は、弁護士を除き、家族でも面会できないのが一般的です。
「どうして一言も連絡がないのだろう」と心配になるかもしれませんが、本人が家族を避けているのではなく、制度上、外部との連絡が制限されているためです。
警察は家族に連絡するのか
実務上は、逮捕されると警察から配偶者や同居家族へ連絡が入ることが多いとされています。収容先の警察署や逮捕の事実を伝えられるケースが一般的です。
ただし、恋人や友人など家族以外へ警察が連絡することは通常ありません。
また、会社へ必ず連絡が行くわけではありませんが、勤務中の事件や会社に関係する事件では、捜査のため勤務先へ問い合わせが行われる場合があります。社会的信用への影響が大きいため、早めの対応が重要になります。
家族が警察へ問い合わせても限界がある
警察へ問い合わせれば、本人が留置されているかや差し入れの可否などを教えてもらえることがあります。
しかし、家族であっても、
- 事件の詳しい内容
- 本人が容疑を認めているか
- 取調べの内容
- 起訴される見込み
などは、捜査上の理由から説明されないことがほとんどです。
そのため、「警察に聞けばすべて分かる」と考えるのは難しいでしょう。
接見禁止なら家族も会えない
事件によっては「接見禁止」が付くことがあります。
接見禁止とは、弁護士以外との面会や手紙のやり取りを制限する制度です。痴漢や不同意わいせつ事件で容疑を否認している場合や、盗撮事件で証拠隠滅のおそれがあると判断された場合などには、家族でも面会できないことがあります。
このような場合でも、弁護士は原則として本人と接見できます。
家族がやるべきこと
突然の逮捕では、慌てて行動したくなるものですが、本人のスマートフォンを操作したり、データを削除したり、関係者へ連絡したりすることは避けるべきです。証拠隠滅を疑われると、本人に不利益が生じるおそれがあります。
一方で、警察署へ差し入れが可能か確認し、必要な衣類や現金などを準備することは、本人の支えになります。
また、勤務先への連絡も慎重に行う必要があります。事情が分からない段階では、「体調不良のため休む」など、必要最小限の説明にとどめることも選択肢の一つです。
弁護士への相談が重要
逮捕直後でも、弁護士は本人と接見し、健康状態や取調べの状況、家族への伝言などを確認できます。
さらに、取調べへの対応や供述調書への署名について助言し、必要に応じて勾留を避けるための活動や、被害者がいる事件では示談交渉を進めることもあります。
初犯だからといって必ず早期に釈放されるわけではありません。しかし、逮捕直後から適切な対応を取ることで、早期釈放や不起訴につながる可能性が高まることもあります。
まとめ
家族と突然連絡が取れなくなり、逮捕の可能性があると知れば、大きな不安を感じるのは当然です。しかし、逮捕後に本人と連絡できないのは、刑事手続による制限があるためであり、本人の意思ではありません。
特に社会的地位のある方が初犯で逮捕された場合は、仕事や家族への影響を最小限に抑えるためにも、初動対応が重要です。家族だけで判断せず、早い段階で刑事事件に詳しい弁護士へ相談することが、本人を支える大きな一歩となるでしょう。

